最近は男子バレーボールが熱い、という話
この記事は サステナブルなぴょこりんクラスタ Advent Calendar 2023 の為に書いたものです。
はじめに
2023 年もそろそろ終わりですね。
2023 年で一番印象的だったニュースといえばなんでしょうか?
もちろん、バレーボール男子日本代表がパリ五輪出場を確定させたことですよね!*1
冗談めかしていいましたが、これは本当にすごいことだと思うんですよ。
凄いことだと思うんですけど、自分の周辺では僕が進んでしない限りほとんど話題にならなくて、寂いなと思うわけです。
寂しいので、バレーボール観戦するのがちょっと好きな一般民の立場から、
最近男子バレーが面白いってオタク語りをしたいと思います。
読者想定
スポーツの話って読者の知識レベルの想定が難しいですね。
とりあえず、僕がこの記事を書くにあたって想定してる読者の知識は以下のような感じです
- バレーボールのルールや、レシーブ・トスといった言葉がなんとなくわかる
- バレーボールって日本は女子が強いんじゃないの? って思ってる
最近男子バレー強いよね~って状況を知ってる人からしたらこの記事の内容はだいたい既知かもしれないです。ごめんなさい。
むしろ知ってる人だったら教えてください。一緒にVリーグの観戦にでも行きましょう。
念のためのおことわり
最近面白いという話を説明するにあたり、
「男子バレーは昔は面白くなかった」「女子バレーより面白くなった」といった話をします。
このため、比較対象に対してネガティブな言い回しをすることがありますが、選手個人や特定団体を批判する意思はありません。
バレーボールの話題と思って偶然この記事を見つけた人のために念のため補足しておくと、
この記事は身内向けの記事で、筆者はちょっとバレーボール好きな程度の素人です。
「なんか素人がバレーボールについて変なこと言ってるなぁ」程度の感覚で見守っていただければ幸いです。
女子バレー好きから男子バレーに注目が移った経緯
僕が女子バレーを好んでいた経緯とその理由
昨今のバレーボール事情に詳しくない人からすればおそらく、
「日本は女子バレーボールが強いんじゃないの?」って思う人の方が多いんじゃないでしょうか。
1964年の東京オリンピックで金メダルを獲得して「東洋の魔女」と呼ばれたことだったり、
日本で開催される世界大会がテレビ中継されて盛り上がったり、
2012年前のロンドン五輪では銅メダルをとっていることを知っている人もいると思います。
www.joc.or.jp
僕も数年ほど前まではその認識でしたし、バレーボール観戦自体、母が女子バレーをテレビで観戦してるのがきっかけです。
少し脱線して昔話をすると、バレーボールって1998年・1999年ごろに大きめ(主観)のルール変更があるんですよね。
1998年には、守備専門の「リベロ」というポジションが追加されました。
1999年には、ラリーポイント制になったことで、(雑に言えば)相手チームのコートにボールを落とした側に必ず得点が入るようになりました*2。
僕のバレーボールの試合を見始めたのはこれらルール改正より前だったので、
かれこれ25年以上はバレーボール観戦を続けていることになります。
それだけ長い間観戦してきたわけですから当然、男子バレーの試合のテレビ中継で観ることも何度かありました。
しかし、男子バレーの試合と女子バレーの試合を観戦していく中で、
「女子バレーの方が面白い」という風に思うようになり、次第に女子バレーだけを見るようになりました。
自分の行動を裏付けるかのように、
テレビ中継も女子バレーの方だけやるようになっていった(もしくは男子バレーが深夜枠に追いやられた)と記憶しています。
日本男子バレーは2008 年に北京オリンピックに出場しているのでその時の試合はそこそこ見てたと思いますが、
その時の記憶を含めても「女子バレーの方が面白い」の感想は変わりませんでした。
(ちなみに北京オリンピックでは0勝でしたね…)
number.bunshun.jp
ここで自分が感じていた「女子バレーの方が面白いな」を言語化すると、以下のような点があると思います。
- 強烈なスパイクを受けても食らいついて球を広い、粘って粘って勝利をもぎ取る姿が面白い
- 攻撃の手段が多彩で面白い
1 については日本のお家芸とよく言われていますね。
日本の女子バレーボールはディフェンシブなチームとしてよく知られていて、
身長がない代わりに強烈なスパイクでも食らいついて点を取らせないところが強みでした。
なかなかボールが落ちないということはラリーが続くということで、
いつどちらのコートにボールが落ちるかハラハラドキドキする…というのが、
バレーボールというスポーツを見ていて個人的に楽しいポイントだと思っています。
2 については、バレーボールに詳しくない人からするとぴんと来ないかもしれませんが、
バレーボールって攻撃するときに何個か技があるんですよね。
例えば、本来はネット中央から攻撃する役職のセンターがコートの端まで駆け抜けながらスパイクを放つブロード攻撃
とか、 後衛にいる普段は攻撃に参加できない選手が後ろ側から走ってきてスパイクを放つバックアタック
とか、(最近は見なくなりましたが)ジャンプすると見せかけて相手チームのブロックタイミングをずらして攻撃する一人時間差とか。結構な技がありました。
しかし、こういった技を出してくれるのが、日本では長らく女子バレーだけだったんですよね。
なぜこれらが男子バレーで実現できないのかについて少し考えたことがありますが、
結論としては、男子バレーのスピードとパワーが逆に仇となっているというのが持論でした。
要するに、スパイクのパワーやスピードが凄すぎるせいで、強烈な一撃をミスなくしっかり入れられた方が勝ちというか、
強烈なサーブが入ってきまるか、サーブを上げた方からの強烈なスパイクがはいってきまるか、の二択って感じの印象です。
そもそも、面白さの理由2にあげた多彩な攻撃は、相手の攻撃をある程度しっかりいなさないと実現できんですよね。
強烈なサーブを上にあげるのがやっとだと誰が攻撃できてどこにいるのかがわからないから、
攻撃専門のポジションの人に頼りきりになります*3。
結果として互いにパワーで押し切ろうとする戦法一辺倒になっちゃうわけです。
また、パワー勝負になると、体格面で劣る日本はなかなか勝てず、観ていても悔しい気持ちになることが多いです。
というわけで、自分は長らく女子バレーばかりみるようになっていました。
男子バレー面白い…面白いぞ…? という気付き
そんな自分の認識が変わったのは、
2019年くらいにふと男子バレーのワールドカップを偶然見かけたところからでした。
最初に見たときには「あれ、なんか日本バレーが連勝してるぞ?」くらいの感覚だったんですけど。 3戦目にはロシアに勝つし。
カナダ戦の最終セットがサービスエースによる連続得点で勝利という劇的な展開がめちゃくちゃ熱かったです。 www.youtube.com
この大会の日本代表の順位がこちら。 順位表 | ワールドカップバレー2019 - フジテレビ
…つよくね???
長らく男子バレーを見なくなっていた自分には、この変化は目からうろこでした。
このころから男子バレーを意識してみるようになっていくと、
いつの間にか男子バレーでもラリーが続くことが増えてきているし、
以前には見られなかった攻撃の多彩さも出てくるようになっています。
特に、女子バレーボールでは見たことがなかった、フェイクセットという技がもの凄く面白いのでぜひ見てほしい。
どうしてこういう変化が生まれてきたのかは、素人の自分にはちゃんとは言えないのですけれど。
データバレーが進化して相手のボールコースに予めレシーバーが入れることがふえ、
ディフェンシブな戦法が通用するようになってきた点が大きいのかなぁ、と推測しています。
ともあれ、男子バレーでこれまで見られなかった「バレーボールの面白いところ」が見えるようになってきたので、 ちょくちょく youtube でハイライト集をみるようになりました。
この時大変お世話になったのが、大会の時期に選手の特徴や見どころを紹介してくれるこちらの youtube チャンネル。
ちょうど自分が見始めた時期に積極的に更新をしてくれており、
バレーボールを盛り上げる熱意を感じる動画だったので、一緒に盛り上がっていった感じがして楽しかったです。
最近更新がなくてちょっと寂しい。
そんなかんじで、最近は男子バレーを楽しく見るようになりました。
ちなみに、今年にバレーボールの世界大会は3種類ほど開催されています。
実は、男子日本バレーは今年はVNLでは銅メダル、アジア選手権は優勝という成績を残しています。
VNLでは、バレーボール強豪国であるブラジルにも勝利を収めたりも。
www.youtube.com
長らく低迷していたイメージがあったからこそ、
こういう「昔は全く歯が立たなかったところに勝てるようになった…!」という下剋上感がでてきている点も、
最近の男子バレー観戦が面白い点かなと思います。
ちなみに、以下の動画によれば、日本の世界ランクは2009年から2019年まではずっと10位より下に低迷しています。 www.youtube.com
さて、2023年12月現在、男子日本バレーの世界ランクが何位か、ご存じでしょうか?
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The Official FIVB men’s Volleyball World Ranking. | volleyballworld.com
正解は4位です。大躍進してますね
最近の男子日本バレーの個人的ハイライト
最近のバレーボールの得点で個人的に好きだった所を雑にあげておきます
ここでスパイク打とうと思う人も打てる人もいないぞ? というミラクルショット
このシーンは英語の実況が好きだったので英語のやつ持ってきました。
スパイクブロックされたところを何とかつなぎながら得点したシーンです。
バレーボールやった人ならわかると思いますけど、ネットに当たって跳ね返ったボールを良しなにするのめちゃくちゃむずいし返せるの凄い。
フェイクセット特集の動画を見た後でこちらを見ると分かると思いますが、
フェイクセットってそういうのもありなの??? と度肝を抜かれたシーン。
舐めプとかじゃなくてトスの位置とジャンプの位置がかみ合わなかったが故に発生したやつなんだろうけれども、
そこを技ありで決め切るのもすごいしインパクトも大きくて面白い。
終わりに
というわけで今回は、男子バレーボール面白いぞって話をしたかったので、したいままに話をしました。後悔はしていない。
ただなんか、書いてみるとあまり面白さが伝わらない気がするのと、
最初はVリーグ(国内バレーボールリーグ)の話とか選手それぞれのエピソードとかの話とかをしようと思っていたものの、
収拾が付かなくなってやめたり、いまいち紹介の仕方としては消化不良感がある気もします。
勢い純度100%のつたない文章でしたが、少しでも興味を持ってくれたら幸いです。
そもそもこのあたりの話はよく知ってるしもっと細かなこと語りたいぞ!って人は僕のところまで来るように。