やおよろず

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3日でできるSFC修行 検討編

この記事は 平穏な生活を送りたいぴょこりんクラスタ Advent Calendar 2022 の為に書いたものです。

はじめに

SFC と言ったら皆さん何を思い浮かべるでしょうか。
ケンタッキー・フライド・チキンと一瞬間違えるような、湘南藤沢キャンパスの略化のような。
そんな SFC ですが、この記事では Super Flyers Card の略として使っていきます。

www.ana.co.jp

スーパーフライヤーズカードは「ダイヤモンドサービス」メンバー、または「プラチナサービス」メンバーのお客様がお申し込みいただけるクレジットカード機能付・年会費有料のカードです。

ということで、 SFCANA の上級会員が持てるクレジットカードです。
このカードを持っているとラウンジの利用が可能だったりマイルが貯まりやすかったりと、おいしい特典が得られます。

このカードの存在は依然から知っており、絶対に必要とは思わないが楽に取れるならもっといてもいいかなぁ…程度の興味が以前からあったのですが、今年の9月ごろにふと転機が訪れました。

dsk.ne.jp

9月29日限定のセールだけれど、年末年始の便が安いらしい。宮古や石垣は10000から。
過去に沖縄に行ったときの経験から、これ割と安いんじゃないかなぁ? と思いました。

www.ana.co.jp

さらに調べてみると、プレミアムポイント2倍キャンペーンもやってるとのこと。
プレミアムポイント (以下 PP) というのは ANA の 〇〇サービスメンバー になるために必要なポイントで、
プラチナサービスメンバーになるためには 5万PP 必要なものとなります。
ちなみにこのキャンペーンは新型コロナが出始めたころにもやっていたキャンペーンで、
僕は当時もオーストラリア旅行件ポイント貯めを検討しましたが、コロナの蔓延っぷりに断念した苦い記憶がありました。

これを使えばプレミアムポイントが一気に貯まるのではなかろうか…と思い、有識者に意見を聞いてみることに。

僕「年末年始の便の一部が安くなってるんだけどプレミアムポイント2倍も併せて考えるとこれってお得?」
有識者「4円/PP くらいだとお得かなぁ。最近は 2倍キャンペーンのお陰で 10円は下回ることが多いイメージ」

円/PP というのは 1 プレミアムポイント取得するための金額ですね。PP単価とか呼ばれたりします。
目安は聞いたので、さっそくこのサービスがお得なのか調べてみることにしました。

検証:タイムセールはお得か?

それでは、セールを用いてプレミアムポイントがどのくらい貯まるのかを考えていきましょう。

www.ana.co.jp

上記にまとめられていることがすべてといえばすべてなのですが、プレミアムポイントは以下の式で計算されるそうです。

区間基本マイレージ × 積算率 × 路線倍率 + 搭乗ポイント

それでは一つずつ要素を見ていきましょう。

区間基本マイレージ

マイレージチャート によって定められてる数字です。
東京発着路線を見ると札幌 510、沖縄(那覇) 984、 石垣 1224、宮古 1158。沖縄最強ですね。

プレミアムポイント2倍キャンペーンは特定の行先に500 PP のボーナスが付くため、
対象地域である能登鳥取や米子など行くことも少し考えたのですが、
区間基本マイレージ能登 207、鳥取 328、米子 384。
米子が最大値で、那覇より 500 PP 以上は離れているので、この時点で行先は沖縄石垣宮古に絞る方向となりました。

積算率

積算条件 によって決まる。チケットのグレードによって決まる割合。
使いそうなのは以下あたりです。

チケット種倍率(%)
プレミアム運賃150
プレミアム株主優待125
ANA VALUE PREMIUM 3, ANA SUPER VALUE PREMIUM 28125
ANA VALUE 1,3,775
ANA SUPER VALUE 21,28,45,55,7575
株主優待割引75
ANA SUPER VALUE SALE50

路線倍率

国際線は1.5倍、国内線は2倍。それだけ。 今の自分の検討範囲では 2 倍です。

搭乗ポイント

プレミアムポイントとは | プレミアムメンバーサービス | ANAマイレージクラブの下の方に書かれているポイント。
国内線だと 400 ポイントか 200 ポイントか 0 ポイントだが、積算率のところで見なかったやつとかもあって割と混乱する。
積算率と合わせて必要そうなところだけ改めて抜き出したら以下です。

チケット種搭乗ポイント
プレミアム運賃400
プレミアム株主優待400
ANA VALUE PREMIUM 3, ANA SUPER VALUE PREMIUM 28400
ANA VALUE 1,3,7400
ANA SUPER VALUE 21,28,45,55,750
株主優待割引400
ANA SUPER VALUE SALE0

大体積算率と同じ傾斜ですが、株主優待はプレミアムでなくても 400 点つくのがポイントですね

タイムセールに手を出すかどうか?

ここまで調べたところで、自分は早々に「これは手を出さない方がよさそうだな」と結論づけました。
というのも、タイムセールにより購入できるチケットは ANA SUPER VALUE SALE なので、
積算率のところが 50% と他に比べて低いプレミアムポイントになることが予測でき、
5万プレミアムまでの道のりが遠い上、PP 単価もそう良くならないだろうと予測したからです。

…まぁ、後日計算した結果、 PP 単価は積算率のビハインドを打ち消すレベルで安いため悪くなかったんですけど。
1日限定セールの時間制限がある中でそこまでは考えが至りませんでした。

とはいえ、このセールを使って得られるのは高々 5000 PP 程度だったので、
他にポイントが取れる算段もなしに慌ててとるほどではなかったかなぁ、と思っています。

タイムセールは見送った、が…

というわけで、検討結果を有識者に報告することになりました。

僕「プレミアムポイントの積算率が 50% になるのは SFC 狙いには向かないかなと思ったので見送りにしたました」
有識者「なるほどー。とはいえ2倍キャンペーン普通にお得なので、セール関係なく安いやつ探すのも良いかもね」

ふむ、確かに 2 倍キャンペーンはおいしいです。

加えて、これはかなり特殊な話なんですが、
僕は ANA ゴールドカードで貯めたマイルを失効しかけて一部 sky コイン*1 に変換して延命していたり、
株主優待券も同様に失効しだしていて、さらにもう一つ失効しそうな株券を持っている状態だったりもしました。

というわけで、セール関係なしに株券やら sky コインを使って修行するかどうか…と検討を続けます。

調べていくと、那覇と羽田は1日で2往復が可能らしいです。
プレミアムチケットで積算率を最大の 150% とすれば、
片道で貯まるプレミアムポイントは区間基本ポイント 984 、積算率 150% 、路線倍率 3倍、搭乗ポイント 400 で 9841.52+400 =3352 ポイント。
2倍キャンペーン込みで 片道で 6704 ポイントですから、1日2往復で 25000 ポイント、2日で 50000 ポイントが貯まる計算になります。

2日くらいの有給で済むならサクッとできちゃうしいいかもなぁ…と思いつつ、 ANA の予約ページとにらめっこ。 このあたりで PP 単価を計算するのが面倒くさくなってきたので、自分の需要に沿った PP 単価計算スプレッドシートを作り始めます。

pp 単価計算表

当時ふとピックアップした価格を入れているので時期により異なることもあるかもしれませんが、
一番上にある通り、プレミアム運賃のPP単価は2倍キャンペーン無しで 19.24 円、 2 倍キャンペーン込み 9.62 円となります。
PP単価の相場は10円と聞いているので悪くはありませんが、プレミアム株主優待VALUE PREMIUM にするだけで単価はガクッと変わってくるので、選択しづらいですね。
一方、プレミアム株主優待やバリュープレミアムは PP 単価は 13円、2倍キャンペーン込みで 6.5 円程度。 往復分のポイントが 5720 に2倍キャンペーン込みで 11440 になるため、5往復程度でポイントは貯められそう。
空港に行く回数を減らせることを考えるならこのあたりが妥協ラインかもしれない、と思い始めました。

チケットの確保

プレミアム系チケットはすでに予約で埋まっている枠などが多く、
1日2往復取れそうな形でチケットを取るのはなかなか大変でした。
どのみち 3日使うなら 5往復でなく 6往復にすることを許容し、通常席も利用してなんとか確保した形です。

チケットを取る際に考えたポイントとしては以下です。

  • 自宅から羽田空港まで行く時間を色々と調べた結果、 開始は06:55羽田発、帰りは 23:00着の便まで
  • 乗り継ぎの時間は 乗り継ぎのある方のお手続きについて | ご旅行の準備 [国内線] | ANA を観つつ 50 分くらい空ければ大丈夫だろう。
    • 飛行機が遅延・欠航した場合には不安がっても仕方がないのでその時に判断することにする
  • 沖縄空港からちょっと出ることも視野に入れつつ、予約できる範囲で東京よりも沖縄での滞在時間を長くできるようにする
  • もうすぐ期限が切れる株主優待枠を使うにあたって、類似チケットとの差額が少ない時間や、株プレミアムのみキャンセル待ちがある枠などを利用する。
  • バリュープレミアムの価格が 10月 = 11月 < 12 月だったので、11月までの便で探す。

そんな感じであーだこーだ試行錯誤した結果、以下のように3日で5万ポイントをためるチケットを準備することができました。

番号日付経路チケット種値段PP(2倍CP込み) PP単価
(1)10/31(月)羽田 07:35~ 那覇 10:30プレミアム株主優待3846057206.72
(2)10/31(月)那覇 11:20 ~ 羽田 13:40スーパーバリュー 28L1441029524.88
(3)10/31(月)羽田 15:25 ~ 那覇 18:15スーパーバリュー 28L1411029524.78
(4)10/31(月)那覇 20:00 ~ 羽田 22:20株主優待割引244603752 6.51
(5)11/22(火)羽田 06:55 ~ 那覇 09:45スーパーバリュープレミアム 28347105720 6.07
(6)11/22(火)那覇 12:15 ~ 羽田 14:35スーパーバリュープレミアム 283471057206.07
(7)11/22(火)羽田 15:25 ~ 那覇 18:15スーパーバリュープレミアム 283471057206.07
(8)11/22(火)那覇 20:45 ~ 羽田 23:00スーパーバリュー 45L 1341029524.54
(9)11/30(水)羽田 07:35 ~ 那覇 10:30株主優待2446037526.52
(10)11/30(水)那覇 11:20 ~ 羽田 13:40スーパーバリュー 28L 1441029524.88
(11)11/30(水)羽田 15:25 ~ 那覇 18:15スーパーバリュープレミアム 28 3471057206.07
(12)11/30(水)那覇 20:45 ~ 羽田 23:00スーパーバリュー 45M 1081029523.66

チケット代は 293370 円で、 PP 単価は およそ 5.87 円となりました *2

こうやって結果だけ乗せてしまうと簡単そうに見えますが、
実際には二往復できそうな日を探すところから試行錯誤したり、
キャンセル待ちをしたり、株優待割引チケットをスーパーバリューに切り替えて400円手数料を支払ったりしました。 紆余曲折具合は以下をご覧ください。
検討したけれども採用しなかったものについては黄色字で示しています。

  • 9/30
    • 11/22 を修行日と確定して動き始める
      • 11/22 羽田 6:55- 那覇 9:45 スーパーバリュープレミアム (5)の予約
      • 11/22 羽田 12:15 - 那覇 14:35 スーパーバリュープレミアム (6)の空席待ち申請
      • 11/22 羽田 15:25 -那覇18:15 スーパーバリュープレミアム (7) の空席待ち申請
      • 11/22 にプレミアム席ないな…と 11/23 那覇 20:00- 羽田 22:20 スーパーバリュープレミアムの空席待ち申請
    • 11/22 羽田 15:25 - 那覇18:15 スーパーバリュープレミアム (7)の空席がとれた連絡が来る
    • 11/22 那覇 12:15 - 羽田14:35 スーパーバリュープレミアム (6) の空席がとれた連絡が来る
    • 11/22 羽田 50分乗り換え厳しいか…? と思って 11/22 羽田16:20 - 那覇19:10 スーパーバリュープレミアム空席待ち申請
  • 10/03
    • 他の日程を見てもプレミアム席で5往復は無理と判断し、6往復するプランに変更。11/22 那覇 20:45 - 羽田 23:00 の株主優待を予約
    • 羽田50分乗り換えを許容しすることにし、11/22 のルートを確定
      • 11/22 羽田16:20 - 那覇19:10 スーパーバリュープレミアム空席待ちキャンセル
      • 11/22 羽田 15:25 - 那覇18:15 スーパーバリュープレミアム(7), 11/22 那覇 12:15 - 羽田 14:35 スーパーバリュープレミアムを(6)予約
    • (♢)よく見てみたら 11/22 那覇 20:45 - 羽田 23:00 は株主優待席でなくスーパーバリューにすれば安かった。 400 円の変更料を払ってでも変更の価値ありと考え、スーパーバリューに変更 (8)。
    • 2日目の修行日を 10/31 に定めて席を取り始める
      • 10/31 羽田 7:35- 那覇 10:35 プレミアム株優待席 (1) の空席待ち申請
      • 10/31 那覇 21:15 - 羽田 23:30 スーパーバリュープレミアム 28の空席待ち申請
      • 10/31 羽田 11:20 - 那覇 13:40 (2)、 羽田 15:25-那覇18:15 (3) の スーパーバリュー 28 の予約
  • 10/04
    • 那覇 21:15 - 羽田 23:30 スーパーバリュープレミアム 28 の空席がとれた連絡が来る
  • 10/05
    • 空席がとれた 23:30 羽田着は終電に間に合わない…と判断し、 10/31 那覇 20:00 - 羽田 22:20 の株主優待席 (4)を予約
    • 3日目の修行日を 11/30 に定めて席を取り始める
      • 11/30 羽田 15:25 - 那覇18:15 のスーパーバリュープレミアム 28 (11)の空席待ち申請
      • 11/30 那覇 11:20 - 羽田 13:40 のスーパーバリュープレミアム 28 の空席待ち申請
      • 11/30 羽田 15:25 - 那覇18:15 のスーパーバリュープレミアム 28 (11)の空席がとれた連絡が来る。そのまま予約
  • 10/07
    • 11/30 那覇 20:45 - 羽田 23:00 のスーパーバリュー 45 (12)の予約
  • 10/21
    • 11/30 那覇 11:20 - 羽田 13:40 のスーパーバリュープレミアム 28 の空席待ちをキャンセルし、同じ便のスーパーバリュー 28 (10)を予約
      • (☆) スーパーバリュープレミアムがとれなかったらスーパーバリュー でとる気でいたが、粘りすぎて スーパーバリュー 45 が 28になってしまい値段が上がってしまった
    • 11/30 羽田 7:35 -那覇 10:30 (9) の株主優待席を予約
  • 10/23
    • 10/31 羽田 7:35- 那覇 10:35 プレミアム株優待席 (1) の空席待ち の予約が取れた連絡が来る。そのまま予約

(☆) の箇所で(10) のチケットは本当は (12) と同額で購入できたのをミスったところ、
(♢) の箇所で安くスーパーバリューがとれる枠で株優待を一度つかってしまい 400 円変更料が発生したところ、
空席待ちなどの不確定要素にごまかされて400ポイントくらいポイントを取りすぎた *3ところが反省点でした。

まぁ、そうはいっても初めてのマイル修行で予約も試行錯誤するなか、比較的よくできた方だったのではないでしょうか。

検討部分だけでずいぶんな分量になってしまったので、実際に修行を行った際の思い出話は後日にご期待ください。

*1: ANA のチケット買う時に1コイン1円で使えるコイン。マイルとは異なり skyコインでチケットを買うとマイルやPPが貯まる

*2:実際には後述するキャンセル料 400 円があったり、延所持するマイルをすべて sky コインにすることで 12.5万円は sky コイン支払いになってたりするんですが、気にし出したらキリがないので単価からは外します

*3:ポイントだけみたら株優待席をスーパーバリューに変えても良かった。が、気づいたときにはスーパーバリュー購入期間が過ぎていたり、時間をずらしてまで安くするほどではって状態だったりで放置にしました。遅延などで便を変えるとポイントも変わったのでリスクヘッジにもなる…ということで